ホシササノハベラ
管理No
ac101-081
和名
ホシササノハベラ
学名
Pseudolabrus sieboldi
分類
条鰭綱/スズキ目/ベラ科/ササノハベラ属
大きさ
全長25cm
分布
青森・千葉県以南の琉球列島をのぞく日本各地。済州島、台湾。
生息域
浅い岩礁域とその周辺の砂礫底。内湾の磯まわりに多い。
解説
○少し前まで日本産ササノハベラ属はササノハベラ1種のみが知られていて、赤っぽくて外洋に多いタイプを「外洋型(沖合型、黒潮型)」図鑑によっては「婚姻色」などと書かれていた。1997年にこの「外洋型」をアカササノハベラとして分離し、普通の型(内湾型)をホシササノハベラとした。
○ホシササノハベラはアカササノハベラよりも内湾性で、最も普通に見られる。体色や斑紋に変異はあるが、体色は緑っぽく、体側背部に白色斑があるのが特徴で、ホシササノハベラの「星」もこの白斑が由来。ただしアカササノハベラも興奮斑か、生時に背側に白斑がでることがあるので注意、この白斑は死ぬと消える。
○眼の下縁を通って後ろにのびる暗色縦線がまっすぐ後ろにのびて胸鰭基部に達しなければホシササノハベラ、カーブを描き胸鰭基部に達すればアカササノハベラ。またホシササノハベラの頬部には、虫食い状の斑紋があることが多い。
○ホシササノハベラの二次雄は、背鰭棘状部前方に黒色斑がでるようだが、小さいのに黒斑を持つものもいる。雌の腹部にくっきりした白斑列がある。

ホシササノハベラ(yg)  1.5cm  -10m
2011/02/27  西伊豆 大瀬崎 湾内
Canon EOS 7D 100mm

春濁りがはじまった湾内を探索中にホシササノハベラの稚魚が数個体ヤギの周りをうろうろしてました。かなり臆病ですぐに人から逃げようとして、ヤギの裏側に逃げようとするので、一人だと撮影が困難です。このサイズだと、特徴も全然出て無くてわかりにくいですが、もう一回り大きいサイズも近くにいて、そちらは少しだけ特徴が出て体にラインが入ってました。

ホシササノハベラ(捕食)  12cm  -8m
2009/10/11  西伊豆 大瀬崎 湾内
Canon EOS KissDigitalN 60mm

ホシササノハベラがカニを捕食してました。お口が小さいのでなかなか食べきれないようで、少しずつ噛み砕いているような感じでした。ベラは石をひっくり返したりしてると寄ってきて、小さな餌を掻っ攫って行くことがあるので、甲殻類を観察には要注意ですね。

ホシササノハベラ(yg)  7cm  -10m
2008/03/16  東伊豆 八幡野 ビーチ
Canon EOS KissDigitalN 60mm

うねりの強い日にカイメンの中を覗いたら、流されまいと避難している若魚くらいのホシササノハベラがいました。普段見れてもすぐ逃げられてしまうのですが、この時は絶好のチャンスで撮影できました。大人になると地味ですが、このくらいだとまだ綺麗です。

ホシササノハベラ(二次雄)  15cm  -10m
2007/09/09  西伊豆 大瀬崎 湾内
Canon EOS KissDigitalN 60mm

ゴロタの斜面にお魚が横たわってピクリとも動かない。死にかけかな〜と思って撮影してると、動き出し逃げていきました。たまにこんな風にしてる奴がいますけど、休憩中なんですかね?でもって、撮ってる時はいつものアカササノハベラだと思っていたのですが、写真をよく見てみると何とホシササノハではないですか。何気に初の撮影となりました。ひょっとして、いつもアカササノハだと思ってスルーしてただけで、いっぱいいるのかも?
区別は眼の下縁を通る褐色線で、弧を描いていて胸鰭基部の上部まで達すればアカササノハベラ、直線的で鰓蓋の途中か体の中央部まであればホシササノハベラだそうです。またホシササノハベラの頬部には、虫食い状の斑紋があることが多いらしく、その通りですね。



2007/09/09
大瀬崎

2007/09/09
大瀬崎

2007/11/11
大瀬崎

2008/03/16
八幡野

2008/06/15
大瀬崎

2008/06/21
伊豆海洋公園

2009/10/11
大瀬崎

2009/10/11
大瀬崎

2010/11/28
大瀬崎

2011/02/27
大瀬崎

2011/11/19
大瀬崎

2011/11/20
大瀬崎

2013/01/14
大瀬崎

2014/11/09
大瀬崎

2014/11/09
大瀬崎

 

inserted by FC2 system